“センシュアス”という、まちの魅力を測るものさし

つい先ほど、とあるプライベートサロンを訪れ、「好きなまちってどこに惹かれるのか」ということを仲間と語り合ってきたのだけど、そこで興味深い言葉に出会った。それが、“センシュアス”である。

センシュアス(sensuous)とは、「感覚的な」とか「官能的な」という意味。視覚や聴覚、味覚など感覚器官で得られる快さ、といったところだろうか。
住まい探しサイト『HOME’S』を運営するネクスト社のHOME’S総研では、2015年にSensuous City(官能都市)に関するレポートを発表した。町の機能性や快適性を主な観点とする既存の「好きなまちランキング」と異なり、各都市の感覚的な心地よさ(=Sensuous)を問う調査を行ったのだという。

調査では「共同体に帰属している」「匿名性がある」「ロマンスがある」「食文化が豊か」などを観点とし、アタマでなくココロで感じる町の魅力を測った。その結果、全国1位に輝いたのは文京区。2位には大阪市北区、3位は武蔵野市と続いた。

結果はともかく、このセンシュアスという要素、まちには不可欠だと思う。
例えば文京区は都心にありながら自然が豊かで閑静な地域だ。歴史も古く大学も多い文教地区だけに、知的でハイソな印象を醸す一方、かつては遊郭を構えるなど遊びの雰囲気も漂う。谷根千あたりなど、少し道に入ればくねくねと細く、ちょっと冒険をしたくなる。そこでとっておきのお店を見つければたちまち行きつけに…ということも起こり得る。まち全体に”ワクワク感”があるのだ。
今日のサロンでも、「地元の人が楽しいと感じるまちは、地元の人間がそこで暮らしを楽しみ、金を落とすからまちが潤う」と話していた人がいて、「まさに」と共感した。

ちなみに我がまち多摩市は、首都圏東京23区外の46都市中、機能性を問うジェネリック・シティ・ランキングでは5位(※)だが、センシュアス・シティ・ランキングは29位になる。
機能を追い続けてきた東京の一大ベッドタウンは、もっと官能的になっていい。

☆HOME’S総研 Sensuous City[官能都市] ―身体で経験する都市;センシュアス・シティ・ランキング
http://www.homes.co.jp/souken/report/201509/

※ 公開資料では「多摩市区」となっていたが、おそらく多摩市のことをさしている。