谷保に見る、懐かしくあたらしいシビックプライドのかたち(後編)

(中編から続き)
ひととおり谷保のつながる場ツアーを回ったあとは、
メンバーで意見交換会を。

■谷保を回って気づく、つながりづくりのヒントとは
日ごろ、谷保ではない場で暮らしているみなさん(実は稲城のみなさんは本日不在で、日野・豊田の方が多かったか)から出た意見で印象に残ったのをいくつか。
自分なりの解釈を通じての説明ですが。

・すれ違う人たちが「こんにちは!」と挨拶していた
コトナハウスの皆さんは、住み始めて1年ほどなはず。にもかかわらず、うまく地域に溶け込み「どうもー」などと行き来する人たちとあいさつできる関係に。人々の距離が近くてあいさつできる町は、住み心地もよいことでしょう。

・商店街はモノを売るだけではなくコミュニケーションの場でもある
コトナハウスのあるダイヤ街のほか、谷保には3つの商店街があり70ほどのお店が並ぶそうです。モノの売り買いを通じてコトが生まれる場として商店街が機能する――谷保の商店街が特別活発かというとそんなことはなく、一部シャッターの閉じたお店もありますが、商店街という懐かしいアイテムが、新たなコミュニティを生み出す場としての可能性を秘めているのは確かです。これを大型小売店に求めることは難しいでしょう。

・多世代の交流
駄菓子や「くにちゃん」には、子どもだけでなくお年寄りもアイロンビーズにチャレンジしていました。そしてこの日を見る限り、運営では働き世代の方が活躍されている模様。世代を超えた交流ができる場は、安心と同時にさまざまな人と付き合える力をもたらしてくれるでしょう。

・コミュニティづくりには3つの拠点をつくるのが大事
3つの拠点があると三角形というゾーンが生まれ、さらに将来4つ目の拠点をつくればほかの2点と三角形ができて、コミュニティが網の目状に広がるということのようです。少し面倒でも、都市の機能は1拠点集中型ではなく分散させることがコミュニティづくりのカギかもしれません。
実際に今日回った谷保の町は、ダイヤ街から徒歩10分の範囲にいくつものコミュニティの場がありました。

さらに、「ここ数年で“国立に住んでいます”とではなく、“谷保に住んでいます”と言う人が増えた気がする。『谷保』という新たなシビックプライド(☆)が生まれつつあるのでは」と話すのは、今回招待してくれたあまのっちさんの話。

素晴らしいファシリテーショングラフィックが完成し、今回の交流会は終了しました。
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コミュニティは「コト」で広がる以上、モノ偏向のまちづくりでは限界があるのだな、としみじみ。
で、次回の場所は「稲城(ダメなら多摩)」ということらしいです。
日野・稲城・谷保の3つの点に、4つ目の点が生まれる予感です。

☆シビックプライド:一人ひとりがその都市を構成する一員として当事者意識を持ってまちづくりに参加すること。都市に対する愛着。